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『サルファ剤、忘れられた奇跡』について

昨日、2冊の本を読みきった。

(320)一般本 『サルファ剤、忘れられた奇跡』 トーマス・ヘイガー、小林力
(321)一般本 『紅葉街駅前自殺センター』 光本正記

これなのだが、両方とも腐人のツボテーマなもんで、
言いたいことが山ほどあって、口がうずうずする。

ただ、今日、腐人にこの2冊ともを論じる時間がない。

よって、とりあえず今日は
(320)一般本 『サルファ剤、忘れられた奇跡』 トーマス・ヘイガー、小林力
を片付ける。

すげーどーでもいいのだが、腐人がこの本を巣に持ち帰り、
転がしていたところ、血族がみかけて手に取った。

んで、腐人にきいてきた。

「あんた、こーゆー本、どーやってみつけるの?」

血族にしてみたら、こんな真面目な理系の本は、
腐人が常日頃うろついてるマンガやBLの棚にあるはずがないから
不思議だったらしい。


そーいや、以前、東京見物してたときに、
こんなに歩くことなんか、常日頃ないぞ!と文句をぶーたれたとき、
Aちゃんから、
「え?あんたのこったから、
 本屋とか図書館の中をウロウロさまよいまくってんじゃないの?」
ともきかれたな。

答えをいいますと、
腐人は本屋とか図書館の中は、ほとんどうろつきません。

最近うろついてることがあるのは、レンタルマンガ屋で、
「1さーつ、2さーつ・・・あと×冊たらなーい」
とかゆってるときと、
師匠らとオタクツアーやってるときぐらいだ。


実のところ、本屋も図書館も、超狙い撃ち。
目的物をピックしたら、カウンターへGo!
そんだけである。

まー早売り狙いの場合は、入荷のタイミングがあるから、
そんときはちょっと待ったりしますけどね。

平台の新刊コーナーだけは、
見落としの可能性があるから、ざっと目を通すかな。

リアルではこういう動きしかしてないです、ほとんど。

暇があれば、うろちょろはしますが、
誘惑が多すぎるんだもん!

君子あやうきに近寄らず。


じゃぁ、どうやって今回のような本をみつけるかというと、
新刊リストです。

ずららららーっと
種種雑多な新刊タイトルと著者名だけが羅列されてるような
一覧表がありまして、そこから直感で選ぶ。
ただ、それだけ。

ちなみにそれはアマ●ンとかではありません。

1個づつはあんましちゃんとみてないと思います。

自分の脳ながら、どーゆー処理してんだかよくわからんのですが、
この一覧表を画面いっぱいにひろげて、
目の焦点をちょっとずらして、ざーっとスクロールしていくと、
なんか引っかかるもんがあるんですよ。
それだけしっかり目に飛び込んでくるというか・・・。

んで、それをオーダーし、後日、取りに行く。
その繰り返しですね。


さて、本の話である。

この本にはサブタイトルがある。

「世界を変えたナチスの薬と医師ゲルハルト・ドーマクの物語」
っちゅーやつだ。

時事ネタに詳しい方とか、薬学系の方なんかなら、
このタイトルで「あ!」と思うんでしょうが、
腐人に心当たりは全くなし。

サルファ剤?ドーマク?なんじゃそりゃ?
ってなもんでした。

※ちなみにこのゲルハルト・ドーマクさんは
ノーベル賞を受賞なさってます。


このサルファ剤については、本文の最後の最後まで、
どーゆーもんだか腐人にはよくわからんかった。

しかし、訳者さんがあとがきに、
ご自身のサルファ剤のエピソードをのっけておられ、
それを読んで、「あれ?」と思った。

若くない方ならわかると思うんですが、
昔は救急箱にいたのに、最近みかけなくなった薬ってあるでしょ。

代表的なとこでは、赤チンとか。

そーゆーのの1つで、腐人家の昔の救急箱には、
きな粉みたいな粉末薬品があった。

腐人の記憶では、きな粉みたいな黄色っぽいのと、
銀色っぽいのの2種あった気がするんだが、
うーん・・・名前とか全然思い出せない。

腐人の認識では、けっこうな出血を伴う大きな傷をやったとき、
これをふりかけると、アーラ不思議、
みるみるうちに血がとまって固まるじゃぁないですか!
って効果があった。

腐人は今でも足元が危ないが、ガキの頃はもっとあぶなくて、
よくこいつのお世話になったもんだ。

いわゆる消毒液なんかだと、
それで傷口を洗うようなもんだから
「ぎゃーっ」と言いたくなるような痛みがある。

でもこれはフリカケなので、痛くなかったんだよなー。

そーいやあれはどこへいってしまったんでしょう、母さん・・・。
(古くなって捨てた、が正解だろうな)


で、この訳者さんのエピソードを読むと、
どうも腐人が「フリカケきな粉」とおもってた
この薬が、どうもサルファ剤っぽいんだよなぁ・・・。
薬品名が思い出せないから、確証がもてないんだが。


ま、そんな感じで、「サルファ剤」といわれてピンとくる方のが
恐らく少ないと思うので、ざーっと説明いたしましょう。

もちろん理系的要素ゼロの腐人偏見視点で。

去年読んだ『紅茶スパイ』もそうだが、
歴史というのは、ちょっと見方を変えると、全く別の像を結ぶ。

そーいや田中芳樹さんが『創竜伝』だったかの中で、
母系で歴史をみると別のものがみえてくる
とかゆーてはったなぁ・・・。

いかん、また脱線した。
軌道修正、軌道修正。


第1次世界大戦より前の「戦争」というのは、
人は切ったり刺したり殴ったり撃ったりして
殺し合いをしていた。

しかし第1次世界大戦になると、人は爆発物に殺されるようになる。

といっても、爆発物そのもので死ぬわけではなく、
爆発することで生じる破片などにやられるのだ。

その場で死ぬこともあるが、大半は、怪我をし、
そのまま不潔な戦場にいるため、細菌感染をひきおこし
苦しみ死んでいく。

抗生物質が大量にある今なら、
「薬のめばいいじゃん」
って話だが、当時はそれがなく、怪我の手術が無事におわっても、
その後、細菌感染を起こすと、なすすべなく死んでいったんだな。

ドーマクさんってのは、医学生になりたての頃に
第1次世界大戦がはじまり、
この地獄絵図を目の当たりにした。

なので、この細菌を退治の薬の開発を、
自分の研究課題とする。

以降の薬品開発に関係するうんたらりんは、
すまんがご興味あるなら本書読んでくださいだが、
結論だけ言えば、
第1次世界大戦と第2次世界大戦の間に
バイエルという今でもあるドイツの製薬会社において、
この細菌をやっつける薬を開発する。

それが「サルファ剤」。

それまでの薬ってのは、動植物由来成分からできており、
薬効のほどは、今からみたら、怪しさ満載。

でも、化学の化合物で薬ができるなんてこと、
当時は誰も考えすらしなかった。

それが突然、化合物でできた、
魔法のようによく効く薬が登場したもんだから、
それはあっちゅー間に世界に広がった。
当然だわな。

ただし、当時は今のような薬品の規制、
特許の保護などがちゃんとしてなかったため、
他の国でも作れちゃったんだな。

で、うさんくさい中●製品みたいのが
わんさと市場にでまわることもあったし、
しれっと他国でコピー商品が売られたこともあった。

その結果、100人以上の死者を出す、
とんでもない毒薬まで「薬」として登場する。

これはアメリカのマッセンギル事件ってやつで、
これまた詳しくは本書をどうぞだが、
この結果をうけて、どの国でも、薬品を国が取り締まるようになってった。


まー読んでもらったらわかるけど、
臨床実験なんてしてないに等しくて、
薬の量なんか、効果がでるまでじゃぱじゃぱかける
なんていい加減極まりなかったのだ。

薬の開発についても運任せ。
当たればラッキー、外れて当然みたいなやり方だった。

こーゆーことの一切合財を、
この「サルファ剤」は変えた。

そして、第2次世界大戦では各国の軍に配られたため、
第1次世界大戦の戦死者像と、
第2次世界大戦以降の戦死者像は、
全く違うものになってったという。


すげー!でもなんで今みかけないんだ??
と思われると思いますが、それはこの後に、
「抗生物質」が登場したからというのが1つと、
もう一つは、「耐性」の問題。

これは、第2次世界大戦の終わりごろから
もうその傾向がみえており、
戦後、ようやくノーベル賞をもらえたドーマクさんが
その講演で、警鐘を鳴らしている。

※このノーベル賞受賞に関しても、
ナチがらみでいろいろドラマがありまして、
ご興味ある方は本書読んでくださいませ。


そんな感じに、
「サルファ剤」登場前と登場後では、
すごくいろんな変化があり、
もし、これがなかったら、
いろんなことが今とは違う状態だったんだろうなぁ。


正直、頭1/3ぐらいは、すげーたるい。
睡眠薬本といっていいぐらい、読みかけたら寝そうになった。

ただ、中盤以降はすごくおもろくて、
まーこの辺は嫌悪を感じる方もいてはるかと思いますが、
この薬効評価においてですね、
各国、軍とか植民地とか囚人とか収容所を使うんですわ。

悲惨な話は本書に譲るとして、
毎年、ある時期になると髄膜炎が蔓延し、
多数の死者をだしてた地域で試したところ
急激に死亡者が減ったとある。

新生児の死亡率、
産褥熱での死亡率などにもすごく影響があり、
人口論的視点からしても、このサルファ剤の存在は興味深い。

が。
腐人が一番おもろかったのは、囚人を使った実験。

なんで囚人を使うかというと、
環境が似ていて、規則によって条件が固定されてるから
どういう行動をしたかわからない部分がないので、
いいモルモットだと思われたんだな。

しかーし!
結果をみると、全然参考にならない。

なぜなら、囚人たちは科学者の予想をはるかに飛び越えた行動を
裏でしまくったので、全然モルモットにならんかったのだ。
ひゃははははー。

で、次なる標的は軍人になったそうです。

すごいな、囚人。

ま、そんな感じに楽しい(?)とこもありますが、
いろいろと考えさせられるところが多い本でした。

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[ 2013/04/11 ] 腹黒読書録 | TB(-) | CM(-)
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