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ブロマンスか、BLか-『あらしのよるに 完全版』

絵本で、ほぼ読んでいたのだが、
『あらしのよるに』の完全版が出たときいたので
読んでみた。

まず、書誌情報から。
(1018)一般本 『あらしのよるに 完全版』 きむらゆういち、あべ弘士

まー有名な絵本なので、
いまさら腐人が内容説明するまでもないわいねぇ。

これは、それの本筋だけ7冊・・・
「あらしのよるに」、「あるはれたひに」、「くものきれまに」、
「きりのなかで」、「どしゃぶりのひに」、「ふぶきのあした」、
「まんげつのよるに」・・・
これらを収めた本なんですが、
どうも巻末をみると、これ以外にも、あるらしい。

「しろいやみのはてで」
「ひとりぼっちのガブ」
「メイはなんにもこわくない」
「ごちそうがいっぱい」
「だれもしらないヒーロー」

・・・いかん、どれも未読だわ。
読まねば!!!


本編でいえば、
腐人はてっきり「ふぶきのあした」で完結したものと思い
「まんげつのよるに」の存在を知らなかった。

続編でてたんだ・・・。

実はこの続編。
この完全版巻末の対談で明かされてるが
読者である小学校4年生の男子が
「雪の中からガブがモコモコと出てくると信じています」
っちゅーお手紙を
きむらさんに送ったのがきっかけでできた話らしい。

なるほどー。
で、こうなるのかー。
記憶喪失のオオカミってすげぇ設定。


このお話は、腐人がゆーまでもなく、
いろいろに読み解けるお話で
とある大人の方は、
ガブとメイがそれぞれの群れにバレちゃって、
どっちを選ぶんだ!と言われたのを
「個人vs組織」とおっしゃったらしい。

男の視点だなぁ。

腐人なんかは、これ、昔の村社会、
まさに中島みゆきの歌、「ファイト!」であったけど、

「薄情もんが田舎の町に
 あと足で砂ばかけるって言われてさ
 出てくなら
 おまえの身内も住めんようにしちゃるって言われてさ
 うっかり燃やしたことにして
 やっぱり燃やせんかったこの切符
 あんたに送るけん持っとってよ
 滲んだ文字 東京ゆき」

まさにこんな感じじゃね?と思ったんだが。
閉鎖空間における「空気」による抑圧?

っても、二人(いや、二匹か)は、
・・・もとい友情を選んだわけだから、
ある意味、ロミジュリだわね。


そう・・・腐人はこれ、絵本を読んでたときから、
「・・・これ、BLやん・・・」
と思っていた。

ただその後、ブロマンスという言葉も誕生し、
ここにラブはあるけど、エロはねぇなぁってことで
果たしてどっちなんだろうと、今は思っている。


展開としてはベッタベタだよなぁ・・・。
でも、絵本って、シンプルに、かつ、わかりやすく
ドストレートに胸にくる形にせんといかんからな。


っても、素朴に疑問があるのだが。
このエンディングだと、
二人はすべての原始的本能の欲求を抑えて
なかよく暮らしていきましたとさ、
になるわけ?

だって、食欲も性欲も恐怖もない共存でしょ?
愛は、欲望に勝つ?
えー・・・(~_~)?

腐人は超リアリストなんで、それは疑問。

まー・・・
ニンゲンは種を超えてでもヤれちゃう動物だから
ガブとメイも進化(?)をするかもしれない。

ほんでキメラ誕生か?

いやいやそれ以前に(以下、自主規制)。


腐人としては、
この絵本を読んで育った子供が、
将来、どんな本を読むのか、どんな本を面白いと思うのか
そこが知りたいわ。

♪こっちの水はあ~まいぞ~

さぁさぁ、未来の腐女子予備軍よ、
いらっしゃぁ~い、まってるわよぉ~ん
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[ 2014/11/05 ] 腹黒読書録 | TB(-) | CM(-)