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『アルビノを生きる』について

読書好きはえてして早熟(耳年増ともいう)なので、
腐人もかなり早い時期に、
アルビノの存在は知っていた。

っても、書物の中での存在で、
有名な海外ファンタジー小説の主人公が
そうだったんだよなー。

当時、こんなに腐った書物が一般売りされとらんかったので、
そういう小説をネタに妄想を広げまくるしかなかったのよ!

っちゅーことで腐女子の卵たちは、
一般書の中からそーゆーのをあさりまくってたんだけど、
それはその1つだったんだ。

しかし、腐人はファンタジー音痴。

ふーんで終わって、それ自体は読んでないので、
タイトルが思い出せないなぁ…。

たぶんハヤカワあたりから出てたと思うんだが。

ってのが、二次元の話で、三次元では
このブログの前身である、
『腐人日記-腹を割いたら黒かった』に書いたとおり。

その2012/3/13の記述なので、
ご興味ある方はそっちをどうぞ。


で、まずカウントしますけど、

(911)一般本 『アルビノを生きる』 川名紀美

これ読むまで、アルビノについては
漠然としか知識がなかったんだよなぁ。

ってか、同じく遺伝子疾患の
「光線過敏症」とか
「色素性乾皮症」などとかなりごっちゃになっていた。

ちなみにアルビノは、
「先天性色素欠乏症(白皮症)」
である。

※「光線過敏症」や「色素性乾皮症」については
腐人の知る範囲の知識は
『腐人日記-腹を割いたら黒かった』
「補正と諸々+仕事の話 その2」2011/08/11
でやっとります。
ご興味ある方はそっちをどうぞ。
…ただ思ったんだけど、寿命の話とかね、
これと勘違いしてる人、多いんじゃないかなぁ…。



で、アルビノですが
(病名が長いんでアルビノで統一させてください)
こちら、両親がともにアルビノになるDNAの因子を保有していると
アルビノの子供が生まれる。

原因は、ただそれだけ。

呪いでも、祟りでも、嫁の不行状でも、
先祖がえりでもない。

でもって、その因子をもってる保因者は、
50~70人に一人っちゅー高確率だ。

なら、もっと街中でみかけてもいいんでは?
と思うんだが、
「1万人~2万人に一人で発生してると思われるが、
 医学的診断をうけてない人もいるので
 厳密なところはわからない」
ってことらしい。

というのも、こういう言い方をすると大変申し訳ないが、
「光線過敏症」や「色素性乾皮症」に比べ
比較的症状が軽いのだ。

症状の出方は人それぞれのようだが、
共通する症状は

・紫外線に弱い(日焼けしやすく、やけどになる)
・有色人種だと外見が多くの人と異なる
 (肌が白く、体毛は白か金、目は青、灰色、茶色、赤など)
・視覚障害がある人が多い(矯正のきかない弱視)
・光をまぶしく感じる
・眼球が揺れる症状があるときがある

というもので、
紫外線に弱いってのも、大抵が
子供時分に海やプールに泳ぎにいったら
翌日、ひどいやけどになったというレベル。

「光線過敏症」や「色素性乾皮症」だと
だいたいが赤ちゃん時期に
ちょっとお散歩させたら大やけど、
で発覚するので、程度が違う。

だから年配のアルビノの方の経験談が紹介されてたが
弱視であることをなんとか工夫で補えば、
かくして生きることができるのだ。

だから、実数がつかめない。


とはいえ、時代の変化によって
当事者の意識も変わってきた。

今、日本全国で、ネットや交流会をひらいて
アルビノの当事者や家族のネットワークが
ひろがっている。

その中心になってるのが、
20~40代のアルビノの方々で
生まれてほどなく診断を下された方もあれば、
大人になって自分の病名を知った方もいるが、
彼らに共通する考えは、こうだ。

毎年、アルビノの子供は生まれる。
だからこそ、地域社会の中で普段から彼らにふれ、
正しい知識を持ってもらうことが
偏見を取り去る近道ではないか。
じろじろ見てくる相手をにらみ、
こちらが塀をつくっていては、
周囲の理解につながらない。

よって、ネットやリアルなどを通じて、
情報発信、情報交換を行い、
アルビノについてもっと知ってもらおうという
活動を行っている。


しかし、それに対し、
診断さえくだされなかった60代70代は、
「こうやって集まることの意義がわからない。
 僕たちは一人で考えて一人で行動した」
という。

まーこの辺はなぁ…
腐人がつくづく思うのは、
周囲、特に家族がどう考えていたか、
が、
本人の、アルビノであることの意識に影響し、
それが結果的に、
アルビノという病気全体に対する考えの
差異になってる気がする。

これはなんでもそうですな。

こないだやった、親が自殺した子供も、
結局は残された周囲やもう一人の親が
「恥ずかしいこと」「隠さないとならないこと」
と押し付けて、
悼むことを許さなかったがゆえに苦しんでた。


たださ、このアルビノは発生原因がわかってる。

ならば、『人種は存在しない 人種問題と遺伝学』
にあったように、
集団検診、遺伝子に関するアドバイス、出生前診断、
この継続で、テイ=サックス病同様、撲滅することはできる。

まぁ発生比率がテイ=サックス病より多いから大変ってのと、
疾患がそこまでひどくないのに、
そこまでする必要があるのか?ってな疑問はあるが
できるか、できないか、なだけを論じれば
できる、だろう。

※この件について詳しく知りたい方は、
『人種は存在しない』を読まれるか、
腐人編集はいってますが、
このブログの2013/07/24
「『人種は存在しない 人種問題と遺伝学』について」
をどうぞ。


腐人の個人的意見を言わせてもらえば、
これからのグローバル化を思うと、
こんなことして撲滅するより、
世間一般に広く知らしめて啓蒙したほうがいいと思う。

だいたい、芸能人に腐るほどおろうに、
金髪でカラコンいれて青い目してるやつなんざ。
そっちはよくて、こっちはダメって、
そりゃなんじゃ?
自分の狭量さを示してるだけじゃん。

でもって、唯一どうにもならん視力のとこだけ、
昨今の技術の進歩に頼って
弱視者の補助具開発してもらったほうが
ずっと有益じゃないか?

と思うんだけどね。


で、本書に話を戻しますが、
この中では、さまざまな年代の多くのアルビノの方が
どういう人生を送られてきたか、
紹介されている。

無理解な親や学校、医者などに
苦労された方もいらっしゃれば、
最初から存在を認めて許容してくれる環境で
育たれた方もいらっしゃる。

その彼らが今、こんな感じに集まりだした一番のきっかけが、
アルビノの息子を持ったお母さんが
自分が知りたかったことは
他の人も知りたいことに違いないと
情報発信や掲示板交流を始められた

★アルビノのページ

というウェブサイトだそうだ。

そこをご覧になった当事者の方が運営し、
関東で、オフ会なども開いて、
当事者や家族が交流できる場を提供してるのが、

★白い旅人

というウェブサイト。

関西では、

★アルビノ・ドーナツの会

というのが同様の活動を行っている。

他にもいくつか紹介されてましたが、
メモるの忘れました。
ご興味ある方は、本書を読むか(そこにはURLもあります)、
ご自身でググってみてください。

と、以上は、アルビノの中でも、
さほど重篤な症状がでないものなので、
高齢になられた当事者の方もいらっしゃり、
「別に、普通の高齢者と変わらない」
とおっしゃる。

しかし、中には、重い疾患が重なってくるものもある。

●ヘルマンスキー・パドラック症候群(HPS)

という外見的なところや視覚障害などは、
他のアルビノと同じなんだが、
血小板がうまく働かない、
肺や腸、腎臓、心臓などに異変が現れ、
肺線維症などになりやすい、
という重篤な症状がでてくるものもある。

日本では正確に診断できる専門医が少ないためか、
100例ほどしかないそうで、
血小板専門医(日本で10名足らず)の医師でないと
診断がくだせないらしい。

なので、アルビノの症状があるにプラスして、
ちょっと打っただけですぐに内出血をおこしたり、
採血などで注射針を刺しただけで
血がとまらなくなるような方は、
HPSを疑って、専門医の診察されたほうがいいかと思います。

自分の状態を正確に把握していれば
何かあったとき、手立てがたてやすいからね。


そういうイロイロを考えれば、
やっぱ啓蒙と教育が、一番大事だなと思う。

そういう意味で、広く長く読まれてほしい本です。


最後に。
書かれた方が元新聞記者さんなだけあって、
非常に読みやすいんですが、
1箇所だけミスがありました。
9月に31日はありません(第4章冒頭)。
[ 2013/09/23 ] 腹黒読書録 | TB(-) | CM(-)
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