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瞑き流れは止められない?-『アドリアン・イングリッシュ 5』-

余は満足ぢゃ +゚。*(*´∀`*)*。゚+

出来のいいBLは、
腐人の疲れをふっとばす最高の妙薬。

こーゆーの読めると、
生きててよかったと思いますね。
ま、死んだら死んだで、
重度のBL読みな腐女子にとりつき
「ほら、さっさと次のページめくんなさいよ!」
とか
「ちょっとまって、読みきってない!
 ページ繰るな!」
っちゅーて金縛りできたらいいなぁ。

ん?ちょっと待てよ?
作家さんとか編集部まわりしたら
発刊前のが読めるじゃないか!
よし、今から出没予定先をチェックだ!

・・・ってなアホな話はさておいて、いきますか。

まずカウントから。
(940)BL/モノクローム・ロマンス 『瞑き流れ~アドリアン・イングリッシュ 5~』 ジョシュ・ラニヨン、冬斗亜紀

ミーハーなのと、重いのとあるんだが
どっち先にすっかね。

重いほうからいくか。

4巻の終わりからすると、
5巻は世界はピンクなラブラブ~ンな感じかしら??
と期待してたんだが、タイトルみるとなんか違う。
暗い・・・。

ん?どういうこっちゃねん・・・(~_~)??
と思いながら、読み進み、ラストに至って「なるほど・・・」。

たぶん、ジョシュさんは、アドリアンが涙をこぼした
このシーン、この思いを書きたかったんじゃないのかな。

あ、今更ですが、ネタバレ気にせず
思うままに書きますので
それがイヤんな方は、今すぐ回れ右して帰ってね♪

ゆったかんねー!

本書、5巻における「瞑き流れ」は、2箇所ででてくる。

1つは、アドリアンん家の床下からみつかった
白骨死体の妹の口から。

そしてもう2つがこのラストだ。

どちらも暗喩として使われ、
具体的には、なんつったらいいのかなぁ・・・
どうにも逆らいようがなく、
抵抗しようとしても、その抗いすら容赦なく踏み潰し、
自分を守るためには黙って小さくなって耐えるしかない
そういう流れ。

わかりやすくいえば、
自分の価値観を押し付け、子どもの価値観を認めない毒親、
障害や貧困、性や職業といった世間の差別の目、
DV加害者による被害者の支配、
そーゆー感じのもんかな。

白骨死体の妹は、それに流されることを選び、
兄を、恋人を、過去の自分を捨てた。

ジェイクは、その流れに流されかけたけれど
アドリアンを選び、それまで持っていたものを全て捨てた。

ラストのとこではさ、
その瞑き流れの中で、流されることも抜け出すこともできず
留まり、苦しみ続けた人がでてくる。


アメリカの10代の自殺原因に、
自分の性指向が許容できなくて、というのが
かなり多くを占めるって、なんかで読んだ覚えがある。

まぁ日本でもそれがゼロじゃないとは思うが
どっちかったらいじめが原因のが目に付くな。

でもその奥をみたら、
「しぐさが女っぽい」とかいった
からかいから始まってるものもあろう。

でも、たぶん、アメリカに比べると、
日本はグレーゾーンの許容範囲が広い気がするんだよな。

よく日本人はあいまいだと言われるけど、
逆に言えば、アメリカ人は何かにつけ、
白なのか黒なのかを表明し続けなきゃいけない文化だろう。

それは白や黒だと認めたくない人にとって、
グレーという退避ゾーンがない状態だから
追い詰められ度が違うんだろうなぁ・・・。

ちょいと話がずれますけどね、
今回、本書でもちょこっとでてきた
ジェイムズ・エルロイの『L.A.コンフィデンシャル』

これは「暗黒のL.A.」4部作と言われる作品なんだけど
この2部が『ビッグ・ノーウェア』ってやつなのね。

ちなみに1部が『ブラック・ダリア』で、
実際にあった「ブラック・ダリア事件」を下敷きにしてて、
この「ブラック・ダリア」も本書でちょこっとでてくる。
・・・が、全然筋には関係しません。

チャンドラーの引用同様、
元を知ってると、ニヤリとできるだけの話。

で、『ビッグ・ノーウェア』に話を戻すが
これは1950年が舞台でね。

話の本筋は殺人鬼なんですが、
そこにでてくる警官がですね、
まーアメリカ人警官といわれて連想するそのものな
マッチョイズム・・・。
まぁ、4巻までのジェイクと思っていただければ
話はやいかな。

なんですが!
実は、それは擬態であり、彼もまた瞑き流れに
苦しんでる一人なんですよ。

必死で隠し、まさにクローゼット時代のジェイクがごとく
バリバリにガードしてんですけど、
彼は物語の途中で自殺する。

そのきっかけは、なんだったっけかなぁ・・・
うーん・・・読んだの、××年前だから
もう細かいとこ覚えてない・・・(>_<)

誰かに悟られたと思ったんだっけかな?

ご興味ある方は読んでください。
犯罪小説で暴力描写もきついんで
好みがわかれるかもしれませんが、
『ビッグ・ノーウェア』
『L.A.コンフィデンシャル』
おもろいです。

自殺のきっかけになったエピソードは忘れたけれど
自殺方法が強烈だったんで
それが忘れられなかったんだよなぁ。

どういう方法だったかっちゅーと、
自分で、自分の首をノコギリで切断するって方法だったんです。
まぁ、途中までいったとこで死んでしまうので
半分ぱっくり、半分つながったままってやつですが。

自殺方法っていろいろあるけど、
これはよほどの覚悟がないとできることじゃない。

ちなみにフィクションだからでしょ?と思われる方いるかもですが
現実にもこういうケースあるそうです。
確か上野さんの著書だったかでみたぞ。

でも、これ、今思い出してみると、
絶対に死ぬぞっていう覚悟よりも、
なんだろ・・・なんかもうちょっと違う感じを受ける。

ゲイである自分をどうしても受け入れられなかった
その嫌悪?
それともありのままの自分でいさせてもらえなかった
瞑き流れに対する抗議?

ただ確実に死ぬ、ならば、
警官なんだから銃使えばいいと思うんだよね。
でもそうしなかった。

5巻に話を戻しますけども、
その苦しんでた人と、
この『ビッグ・ノーウェア』の警官は
ほぼ時代がかぶる。

生きた人と、途中で死んだ人。
アドリアンやジェイクも、
もし瞑き流れの中に留まり続けていたら
彼のような人生になったかもしれない。

うーん・・・今、『ビッグ・ノーウェア』
読み返したら、なんか違う図がみえるかもしれないな。


この瞑き流れですけども、
昨日まで腐人がぐちゃぐちゃ書いてたもんにも
なんとなく関係してくる気がするんだよね。

なんで人は他人に干渉するんだろうね。
どうして私は私、彼は彼と思えないんだろうね。

抑制のきかない無差別殺人鬼と共存ってのは
無理かもしんないけど、
性指向の違いぐらい、
肉が好きか、魚が好きかの違い程度でしょ?

あら、じゃぁ私は肉がきらいだからあげる、
そのかわりあなたの魚ちょうだいって
なんでできないんだろう・・・。

それができない限り、いつまでたっても
瞑き流れはなくならない気がする。

・・・・・・うむ、暗くて重い話はここまでにしよう!


天然ニブチンのアドリアンは、
これまでの人生で何かを乞うたことはないか
ってな話題が出た瞬間に、まーったく気づかんかったようですが
(ちょっとジェイクに同情した)
あの後の熱烈告白シーンも含めて、
ふと思ったんだよね。

ジェイクはさ、まさに自分の目の前で、
それも自分のせいで、
アドリアンを失いそうになったがゆえに
自分に本当に必要なものは何なのかを
認めることができた。

でもさ、もし、ね、もしアドリアンが
ジェイクの知らないところで、
例えば心臓の発作とかで死んでいたら?

ジェイクは自分が手放してしまったものの大きさに
その価値に、気づくことができたんだろうか?

どうしようもないほどの空虚感には襲われるだろうけども
そのままクローゼットをつづけ、
ケイトやもしかしたらその後作ったかもしれない子どもを
その穴埋めにしたかもしれない。

たぶん、そうやってる人は現実にいるんだろう。

でもさーなんかさー・・・・・・
たったいっぺんしかない人生、そんでいいの!?
って言いたくなるのは腐人だけ?

あったりまえだが、4巻までのジェイクにくらべ
この5巻では、
初めて自分の人生を生きてるって感じじゃん?

なーんも心をふさぐもんもなく、誰はばかることなく
自分を解放して、喜び、慈しみ、心配し、手を差し伸べられる。

君は俺の太陽だ!命だ!
他の何にも代えられない宝物だ!って
それこそ世界の中心で叫べそうじゃん。

思うままに生きることが、
こんなに幸せなのかーって感じじゃね?

まぁ、ケイトとの問題はあるが、
それは己のバカさのツケを払ってることだから
腐人は1ミクロンも同情せんが。

ただ今回、
ジェイクの父ちゃんと母ちゃんのことがわかった。

あー・・・なるほど・・・それは・・・超重たかったね。
きっと、悪い人たちじゃないんだろうねぇ。
ただ、自分の正しさ以外のことを認められないだけで。

そりゃ牢獄のようなクローゼットにもなるわな。

よし、ちびっとだけジェイクの株をあげてやることにしよう。


にしても、アドリアンって、ホント鈍いよねぇ。

そのくせ、行動としては、感情ダダ漏れで。

腐人が一番好きなのは、
まだグルグルしてるアドリアンが、
ぐるぐるしてんだけど、でも行っちゃヤダ!というところ。

なんかジェイクの上着のすそをぎゅっとつかみつつ、
口をへの字にしながら、眼からダーダー涙ながしつつ
「ジェイクなんか・・・バーモンドに行っちゃえ」
「ぼく、ジェイクがいなくても
 ちっともさみしくなんかないもん!」
ってゆってるガキんちょみたい。

精神年齢いくつや!

ジェイクの忍耐力は褒めてあげるべきかもしれん。

まー二人の新居には、
リサからあの絵が贈られてるんだろうなぁ。


そういや、メルのところであったけど、
愛する人を見送らないといけないってところ。

アドリアンはそこ、まだ自分とジェイクに
置き換えきれてない気がするんだよなー。
逆にジェイクはそれがよくわかってる。

まだ始まったばっかだから、
今からそういうことも含めて
二人で積み上げてくんだろうなぁ。

BL好きとしては、
いつか家族と認め合えた日を読みたいとこですな。


どーでもいいんですが、
腐人はケイトがあっさり終わったのが
結構意外だった。

小町でもたまに、そういうケース
(旦那がクローゼットで結婚し、ある日バレたりカムアウトされる)
があるんですが
そもそも結婚したいと思ってる女性は、
その裏切られ感がハンパじゃないみたいですね。

単なる浮気による自尊心が傷ついたっての以上に
女としてのアイデンティティまで揺らぐようで。

腐人なら面白がって、ぜひアドリアンとお話したいけどね。


それにしてもジェイクは、
女ともできるゲイなのか、
バイなのか、
パンセクシュアルなのか、
ポリセクシュアルなのか、
いったいどれなんすかね?

ただまーこうなった以上、
アドリアン1穴(←ま、お下品!)でいかんと
腐人がゆるさーん!!

二匹と二人で幸せにな。

アドリアン・イングリッシュ、
長いですけど、そして途中、とても腹立たしいですが
BL史上に残る、名作だと思います。

未読の方はぜひ手を出してハマってください。

以下も読書録。

だが、疲れちゃったので、カウントのみ。

●9日
(941)マンガ 『クロコーチ 11』 リチャード・ウー、コウノコウジ
(942)マンガ 『LOVE SO LIFE 17』 こうち楓
(943)マンガ 『花のち晴れ〜花男 Next Season〜 2』 神尾葉子


よーやくレンタルマンガを読もうと思う気力が
戻ってきた・・・。

[ 2015/12/10 ] 腹黒読書録 | TB(-) | CM(-)
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